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管理栄養士コラム

秋の夜長に眠りたくなるお話

 暑かった夏も終わり、秋が深まってきましたね。初めまして、管理栄養士の横山です。今日は秋が深まった夜にこそ聞きたい、眠りたくなるお話を。
今月は「睡眠」についてです。皆さんは今まで、このコラムを読まなくても毎日当たり前のように眠ってきたはずです。私たちの長い人生の1/3をも占めるといわれる睡眠。今回は皆さんが知っているようで、実はよく知らない睡眠の「役割」や「仕組み」、そして「良質な睡眠をとるための食事」について詳しく見ていきましょう。

睡眠の役割

 まず私たちは一体何のために眠るのでしょうか。睡眠には「脳と身体を休める」役割があります。例えばスマートフォンを長時間使っているとバッテリーが熱くなってしまった経験はありませんか?それと同じで大脳も使い続けると疲れて熱を持ってしまうため、眠ることで脳と身体をしっかりと休ませています。このことから分かるように、睡眠は明日をより良く活動するための充電時間なのです。
さらに睡眠には「脳の活性化」「ホルモン分泌」「免疫力アップ「情報の整理や記憶の固定」「脳内の老廃物の除去」など様々な役割があり、眠っている間も超多忙なのです。

眠くなる仕組み

 私たちが眠くなる仕組みは大きく分けて2つあります。一つは「恒常性維持機構」、そしてもう一つは「生体時計機構」です。「恒常性維持機構」とは、体の状態を一定に保つために脳や体が疲れたら休ませる仕組みです。疲れると無意識のうちに睡眠物質が溜まることで眠くなります。「生体時計機構」とは、その日の疲れに関係なく、一定の時間になると眠くなるという仕組みです。この一定の時間になると眠くなる仕組みには、睡眠を促す「メラトニン」というホルモンが大きく関わっています。

メラトニンの働き

睡眠を促すホルモンである「メラトニン」は、体温を下げることで眠るための準備をしてくれます。メラトニンは朝に太陽の光を浴びてから、14~16時間後に分泌されます。例えば朝7時に目を覚まし、カーテンを開けて日光を浴びると22時ごろに分泌が最大となり、自然と眠気が出てくるのです。つまり、朝起きて太陽の光を浴びると、夜、眠りへと導いてくれます。また、このメラトニンは睡眠を促すだけでなく、免疫力を高めたり、身体の酸化を防いだりと美しく健康な身体を維持していくための正義の味方になってくれるのです。

快眠のための栄養素

 睡眠に重要なホルモンであるメラトニン。これはある栄養素を朝食に取ることで作られるのです。その栄養素とは「トリプトファン」と呼ばれるアミノ酸と「ビタミンB6」です。まずこの下の図にあるように、メラトニンは「セロトニン」いう身体をリラックスさせるホルモンがきっかけで作られます。そのセロトニンの材料になるのが、トリプトファンです。また、トリプトファンからセロトニンを作る際にはビタミンB6も使われます。

トリプトファンやビタミンB6を多く含む食品

まず、「トリプトファン」は必須アミノ酸と言われるもので、身体の中で作ることができません。それはつまり、食べ物からとるしかないということです。トリプトファンが多い食品は、良質なたんぱく質です。大豆製品(豆腐・納豆・味噌など)や乳製品(牛乳・ヨーグルト・チーズなど)、そして卵などがその例です。続いてビタミンB6。これはトリプトファンがセロトニンに変わるのに必要な栄養素です。特に魚や鶏肉、内臓肉に多く含まれています。これらの食材を積極的に摂りましょう。

朝ごはんの重要性

睡眠に必要なメラトニンが作られるまでには、トリプトファンからセロトニンを作る必要があるので、時間がかかります。そのため、朝食にトリプトファンやビタミンB6を多く含む食品を摂ることがオススメです。合言葉は「たんぱく質を朝食にプラス!」です。それと一緒にビタミンや食物繊維の多い野菜類を摂ることができれば完璧です。健康な眠りに向けて元気に「いただきます!」まずは、朝ごはんをしっかり摂ることから始めてみませんか?

 いかがでしょうか。あまりにも興味深くて、目が冴えてしまい秋から冬にかけて睡眠時間は長くなります。ぜひこの機会に私たちと睡眠について考えてみましょう。オール薬局には睡眠健康指導士という資格を持った職員がいます。生活習慣はもちろん、睡眠状態は一人ひとり違います。ぜひお気軽に近くのオール薬局、オールラボ(オールファーマシータウン2階)までご相談ください。

(管理栄養士 横山)